海外ブランドの日本進出完全ガイド|最初に何から始めるか
日本進出で最初に作るべきものは、ECサイトでも法人でもありません。「誰に何をいくらで売り、どの条件が満たせたら次へ進むか」という仮説です。規制、価格、販路、物流、CS、集客をその仮説につなげます。
- 顧客・商品・価格の仮説を先に置き、調査範囲を絞る
- 規制・着地コスト・販路・物流・CSを販売前につなぐ
- 最後に一枚の進出シートへまとめ、検証結果で次の投資を決める
「日本で売りたい」を、誰に何を売るかへ変える
「日本市場を狙う」だけでは、調べることが広がり続けます。最初に顧客、商品、価格を仮置きして調査を絞ります。
最初から全SKUを持ち込む必要もありません。主力候補を数点に絞り、「この商品を、この人に、この価格帯で売る」という仮説を置きます。ここまで絞れば、次に調べる規制、物流費、販売先も具体化します。
販売前に止まる規制・表示をSKUごとに洗う
売れそうかを考える前に、日本で売れる状態にできるかを見ます。表示、届出、輸入条件は商品ごとに切り分けます。
商標も同じです。韓国で権利を持っていても、日本で同じ権利が自動的に成立するわけではありません。ブランド名を大きく露出する前に、日本での出願・登録状況を確認しておく方が安全です。
日本価格は、競合と着地コストの間で作る
韓国上代の円換算だけでは日本価格になりません。着地コストと、日本で比較される商品の価格帯を両方置きます。
ただし、コストを積み上げれば価格が決まるわけでもありません。日本で並ぶ競合より大幅に高いなら、商品構成、物流、販売チャネルのどこかに調整余地があります。
EC・卸・POP UPは、検証目的で選ぶ
自社EC、モール、卸、POP UPは優劣ではなく役割が違います。初期に何を検証したいかで選びます。
たとえばPOP UPで認知を作っても、その後に買えるECや取扱店がなければ熱が切れます。逆に自社ECだけを公開しても、ブランドを知られていなければ流入は増えません。「知る場所」「試す場所」「買う場所」は、一つの導線として設計する必要があります。
売り場より先に、物流・返品・日本語CSをつなぐ
売り場を作ってから配送や返品を考えると、販売開始後に詰まります。物流と日本語CSを同時に設計します。
注文後の流れも公開前の設計範囲です。海外から直送するのか、日本に在庫を置くのか。返品先はどこか。日本語の問い合わせは誰が返すのか。売り場だけ先に作ると、売れ始めてから物流とCSで詰まりやすくなります。
発売前から、認知→理解→購入の導線を作る
集客は販売開始日に始める作業ではありません。知る、理解する、買う場所がつながるよう前から仕込みます。
見る数字も段階で変えます。初期はブランド検索、保存、プロフィール遷移、商品ページ流入、問い合わせ、来店など。販売開始後は、購入率、返品理由、リピート、チャネル別粗利を基に、次に広げる商品と販路を判断します。
最後は1枚の進出シートに落とす
最後に、顧客、商品、価格、規制、販路、物流、CS、集客、担当者、期限を一枚へまとめます。これが実行計画になります。
- 日本で最初に売る商品とSKU
- 想定する顧客と購入場面
- 競合商品と日本での価格帯
- 輸入者、規制、表示、商標の確認状況
- 日本向け上代と概算の着地コスト
- 最初に使うEC・卸・POP UPの役割
- 在庫、発送、返品、日本語CSの担当
- 発売前に作る日本向けSNS・UGC・PRの接点