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マーケティング公開 2026/09/27 · 著者 RePrompt編集部

インフルエンサーマーケティングのステマ規制・PR表記|企業側の実務ポイント

インフルエンサー施策では、報酬を支払った投稿だけが広告になるわけではありません。企業が投稿内容の決定に関与したと判断される表示は、広告であることが一般の消費者に分かるようにする必要があります。ギフティングでも関係性や依頼内容によって判断が変わるため、投稿前に「企業がどこまで関与するか」と「どう広告だと伝えるか」をセットで決めておくことが重要です。

インフルエンサーマーケティングのステマ規制・PR表記|企業側の実務ポイント
POINT
  1. 01

    報酬の有無だけでなく、企業が投稿内容の決定に関与しているかで考える

  2. 02

    ギフティングも一律に対象外ではなく、依頼内容や関係性を含めて判断する

  3. 03

    PR表記は入れるだけでなく、投稿全体から広告だと分かりやすい見せ方にする

ステマ規制は「広告なのに広告と分からない表示」を対象にする

日本では2023年10月1日から、景品表示法に基づくステルスマーケティング規制が始まりました。対象になるのは、企業の広告であるにもかかわらず、一般の消費者が広告だと判別しにくい表示です。インフルエンサー本人を一律に規制する仕組みではなく、原則として広告主である事業者側が規制の対象になります。

インフルエンサー投稿だから必ずPR表記が必要、という考え方でもありません。本人が企業から依頼や働きかけを受けず、自分の意思だけで商品を購入して感想を投稿した場合は、通常は企業の広告とは扱われません。実務では、まずその投稿が企業の表示に当たるかを判断し、当たる場合に広告であることを明瞭に示す、という順番で考えます。

判断の中心は、企業が投稿内容の決定に関与したかどうか

企業が投稿文、訴求内容、掲載時期、写真や動画の見せ方などを具体的に指定し、その内容に沿った投稿を依頼する場合は、企業が表示内容の決定に関与していると考えやすくなります。契約書に「広告」と書いてあるかだけではなく、実際のやり取りや関係性を含めて客観的に判断されます。

一方で、商品を知ったインフルエンサーが企業から何の働きかけも受けず、自主的に投稿した場合まで企業の表示になるわけではありません。境界が曖昧になりやすいのは、明確な投稿義務はないものの、企業側が投稿を期待して商品を提供したり、継続的な取引関係があったりするケースです。報酬の有無だけで線を引かず、誰が投稿内容を決めたのかを確認します。

ギフティングならPR表記不要、とは限らない

無償で商品を送るギフティングでも、一律に規制の対象外にはなりません。消費者庁の考え方では、商品の提供目的、企業と投稿者のやり取り、両者の関係性、今後の取引可能性などを含めて、企業が投稿内容の決定に関与したかを判断します。

たとえば「投稿は完全に任意」と伝えているだけで、実際には投稿日時や訴求点を細かく指定しているなら、形式より実態を見る必要があります。逆に、本当に投稿を求めず、内容への指示もなく、投稿されるかどうかもインフルエンサー自身に委ねているなら、同じ商品提供でも判断は変わります。

運用では、送付時点で「投稿必須」「投稿任意」「内容指定あり」「内容指定なし」を曖昧にしないことが大切です。社内の施策管理表にも条件を残しておくと、投稿前の確認がしやすくなります。

PR表記は、見た人がすぐ広告だと分かる位置と表現にする

企業の表示に当たる投稿では、一般の消費者が広告だと明瞭に認識できる必要があります。「広告」「宣伝」「プロモーション」「PR」といった表現は、分かりやすく示す方法として消費者庁から例示されています。「A社から商品の提供を受けて投稿している」のように、関係性を文章で明確にする方法もあります。

文字を入れていても、極端に小さい、背景と同化して読みにくい、大量のハッシュタグの中に埋もれているなど、広告であることが見つけにくい表示は避けます。重要なのは特定の一語を機械的に付けることではなく、投稿全体を見た人が企業との関係をすぐ理解できることです。

短尺動画ではキャプションだけでなく、視聴画面上での見え方も含めて確認します。ストーリーズやライブ配信など表示時間が短い形式では、途中から見た人にも関係性が伝わるかを考える必要があります。

企業側は依頼文・投稿確認・記録保存まで一つの運用にする

ステマ対策を担当者の注意だけに任せると、案件ごとに判断がぶれます。キャスティング時に投稿条件を決め、依頼文に企業との関係と必要な表示を明記し、公開前または公開直後に実際の見え方を確認する流れを作る方が運用しやすくなります。

特に複数のインフルエンサーを同時に起用する施策では、誰に何を提供し、投稿義務があるか、表記方法をどう案内したかを一覧で管理します。投稿URLや確認日も残しておくと、後から条件を追いやすくなります。

二次利用の許諾や競合排他、投稿の修正権限は、PR表記とは別の論点です。広告表示の条件だけで契約を終わらせず、コンテンツ利用範囲や修正対応も同じ発注時点で整理しておくと、公開後の手戻りを減らせます。

過去投稿も、現在表示され続けているなら確認対象になる

2023年10月1日より前に公開された投稿でも、施行後も表示され続け、企業の表示に当たるのに広告だと分かりにくい状態であれば、規制との関係を確認する必要があります。以前のキャンペーンだからそのままでよいとは限りません。

継続的にインフルエンサー施策を行っている企業は、現在も閲覧される過去のタイアップ投稿、商品提供投稿、アフィリエイト投稿を一度棚卸しすると管理しやすくなります。新規案件だけでなく、残り続ける投稿も含めて企業との関係が分かる状態を保つことが実務上のポイントです。

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